■バイオディーゼル燃料(BDF)について
バイオディーゼル開発の歴史
ディーゼルエンジンは、元々は落
花生油を燃料とし、圧縮熱で燃料に点火するエンジンとして19世紀末に発明されたもので、バイオディーゼルを燃料として使用することを想定していました。
しかし落花生の生産は天候に左右され供給が不安定であったこと、当時ルーマニアで油田が発見され軽油や重油などの鉱物油が本格的に入手できるようになったことなどから、ディーゼルエンジンの燃料はバイオディーゼルから化石燃料へシフトしていきました。 近年、二酸化炭素増加問題や地球温暖化対策として再びバイオディーゼル燃料が注目されている。
バイオディーゼルの原料
菜種油、パーム油、オリーブ油、ひまわり油、大豆油、コメ油などの植物油、魚油や牛脂などの獣脂及び廃食用油(いわゆる天ぷら油等)など、様々な油脂がバイオディーゼル燃料の原料となっております。
欧州では菜種油、北米及び中南米では大豆油、東南アジアではアブラヤシやココヤシ、ナンヨウアブラギリ、日本では天ぷら油の廃食油から得られる油が利用されています。

バイオディーゼルの精製
廃食油当に含まれる油脂は粘度が高いなどの特徴を有しており、そのままディーゼル自動車用の燃料として使用した場合、燃料ポンプに析出物が付着してエンジンに不具合が発生いたします。
このため、メチルエステル化などの化学処理を施して原料油脂からグリセリンを取り除くことで、油脂を脂肪酸メチルエステル(Fatty Acid Methyl Ester,頭文字をとってFAMEと略される。)等の軽油に近い物性に変換したものがディーゼル自動車用燃料として使用されています。
具体的には、油脂にメタノールと触媒を加えてエステル交換反応を起こし、これに酸を加えて中和させたうえで、脂肪酸メチルエステルとグリセリンに分離させます。
分離した脂肪酸メチルエステルを水洗処理して触媒を取り除き、さらに蒸留処理をすることでメタノールを除去したものが、バイオディーゼル燃料となります。
比較的小型な装置でも製造を行うことができることから、一定の化学の知識があれば個人や小規模な団体でもバイオディーゼル燃料を製造することは可能です。

バイオディーゼルとコモンレール方式エンジンとの関係について
排ガス規制に対応するため近年開発が進んでいる、コモンレール方式を採用したディーゼルエンジンと、バイオディーゼル燃料との相性の問題が指摘されています。
ディーゼル自動車からの排ガス規制が厳しくなる中、コモンレールシステムにより燃料噴射圧の高圧化が必要とされていますが、燃料の高圧化は同時に断熱圧縮による燃料温度の上昇にもつながります。
この場合、燃料温度の上昇は酸化劣化を引き起こす大きな要因であり、バイオディーゼルを燃料として使用する上では、このような高圧、高温環境下において燃料品質の劣化が起こらないよう適切な
性状を確保することが非常に重要となってきます。

バイオディーゼルの軽油混合について
一般的 に、植物性油や動物性脂をメタノールと反応させメチルエステル化したものをバイオディーゼルと呼んでおり、バイオディーゼル100%で使用される燃料油を“B100”、軽油に対して20%混合した燃料油を“B20”と呼んでいます。
バイオディーゼルとは、動植物油をディーゼルエンジンで使用する際に、安全に使用できるように、特別な処理を行って製造精製されたものを言います。※製造時注意点は・・・・・こちら
バイオディーゼルの車に与える問題点
実際に使用する場合、バイオディーゼルの混合率が20%以下(B20)であれば、既存の車両の仕様変更や部品交換等を行う必要がなく、通常の燃料として問題なく用することが可能です。B100の様な純度の高いバイオディーゼルを使用する場合、エンジン系統に使用されているゴム製部品に注意をする必要はありますが、それ以外は問題ありません。※製造時注意点は・・・・・こちら
バイオディーゼルの相乗効果
軽油に少量のバイオディーゼルを加えると、排気ガス中に含まれる有害物質の排出を大きく抑え、潤滑性を大きく向上させることができて、バイオディーゼルを1%加えると、潤滑性が65%向上、エンジンを滑らかに稼動させ、エンジンの寿命を延ばすとの報告も出ています。燃費においても、軽油と比べると若干劣るものの、ほぼ同等と考えられています。
また、バイオディーゼルは生分解性が高く、「砂糖より生物分解されやすく、食卓塩より毒性が低い(全米バイオディーゼル協会)」と言われるほど、環境に対する影響の少ない燃料といわれています。これらの理由から、米国やヨーロッパでは市場が急成長しており、根強いファンも増えてきています。中には、バイオディーゼルを自宅の倉庫で趣味として製造して利用されている人もおり、BDF製造用や取り扱い用のマニュアル本も発売されています。植物油をディーゼルエンジン用燃料として利用するという歴史は比較的古く、そもそも19世紀末にルドルフ・ディーゼルが自身で設計したエンジンを動かすための燃料としてピーナッツ油を使用したと伝えられています。しかしその後、利便性と経済性を求める社会の要求により、燃料の主体が石油へと変化し、植物油を利用するというコンセプトは消えていきました。
1970年代のエネルギー供給への不安や、石油資源枯渇の問題がクローズアップされるたびに、ガソリン代替燃料のエタノールと同様に、市場に再び姿を現すようになりました。
1973年のオイルショック後には、オーストリアで植物油をディーゼル燃料として使用する検討が開始され、1991年にオーストリア規格協会により、世界で初めてのバイオディーゼル燃料規格が発表されました。その後、フランス、ドイツ、チェコなどでも同様に、バイオディーゼル燃料の技術的仕様や品質基準が発表され、ここで“バイオディーゼル”とは、「脂肪酸メチルエステル」または「FAME:fatty acid methyl ester」と規格化されました。
2007年7月13日(金) 農水省、バイオディーゼル燃料普及で5団体に補助金
農水省は12日、廃食用油などから造るバイオディーゼル燃料について、原料調達から生産、販売までを総合展開する5団体に今年度から補助金を支給すると正式発表しました。
同燃料の普及促進を通じ、地球温暖化防止につなげるのが狙い。11年までに、5団体合計で年3710キロリットルの同燃料を生産する計画、同省は約5億円の総事業費の半額を補助いたします。・・・詳しくはこちら
平成20年度「エコ燃料利用促進補助事業」(2次募集) 実施団体を決定
環境省は、バイオマス由来燃料(エコ燃料)の利用拡大を目的とした「エコ燃料利用促進補助事業」の平成20年度(2次募集)に対して、事業者から29件の申請があり、うち2件の事業を採択したと発表。
提案申請に関して、事業性、全国的な波及の見込み、二酸化炭素削減効果、経済性・効率性等を考慮して選定したもの。補助率は2分の1。 なお、今回採択された案件は、何れも廃食用油からのバイオディーゼル燃料(BFD)製造事業。【環境省】

補助対象事業の事業実施者
 ・上山建設 株式会社
 ・草津環境美化事業 株式会社

■バイオディーゼル(BDF)事業化のステップ
■バイオディーゼル燃料(BDF)使用のメリット

@二酸化炭素の排出量はゼロカウント
廃食油に含まれるCO2は、食用油の原料である大豆や菜種などの植物が、大気中から吸収したものであり、燃やして 発生するCO2は、カーボンニュートラルによりゼロカウントになります。 よって、バイオディーゼル燃料の使用によりCO2の発生抑制効果が見込めます。 

A自動車の改造なし使用可能
所有の自動車の燃料を軽油からバイオディーゼル燃料に代える場合、管轄する陸運 局に申し出て、車検証に「廃食油燃料併用」と表示手続きを行うだけで、自動車の ホース、パッキンの交換のみで 車両の改造などを行わずに使用することができます。

D硫黄酸化物(SOx)、黒鉛の排出を大幅減少
軽油に比べ引火点が高く、また燃焼中に酸素を含む為、完全燃焼を促進し、 黒鉛の排出を軽油と比較して1/3以下に抑制します。
酸性雨の原因と言われている硫黄酸化物(SOX)は、ほとんど排出しません。 ※注意点は・・・・・こちら
■廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)
廃棄物処理法において、家庭から排出される廃食油は一般廃棄物、事業活動に伴い
事業所から発生する廃食油は産業廃棄物とされます。 同じ廃食油ですが、発生主体により区別されます。
バイオディーゼル燃料 製造に必要な原材料としての、廃食油の回収行為や処理行為に関しての許可や認定に関しては
まだ、細かく決まっておりません。
廃棄物処理法における廃棄物として扱うかどうかは、あくまでも廃食油の排出業者の考えで決まっているのが現状です。
廃食油を有価物として考えていれば、許可などは不要となります。
しかし、廃棄物という考えを持っていれば、廃棄物処理法の規制を受け、その処理については排出事業者の責任となります。 その処理を他人に委託する場合は、産業廃棄物収集運搬業者や産業廃棄物処分業者でなければならないため、産業廃棄物収集運搬業の許可(回収等の収集運搬を行う場合)や産業廃棄物処分業の許可がなければ受託できず、マニフェスト伝票をやり取りしなければなりません。 許可申請には、知事が認定する「産業廃棄物又は特別管理産業廃棄物の収集運搬業や処分業に関する講習会の修了書」の写しが申請書類に含まれますので、その取得も必要になります。 この許可申請は産業廃棄物に対するものですので、各家庭から出る廃食油に関しては該当しません。 事業系廃食油は、その事業所を管轄する役所に相談し判断するのが良い方法です。

「廃食油を有価物として取扱う場合」

飲食店や食品工場等の事業所から廃食油を収集するにあたり、油脂原料(有価物)として収集する際には再生燃料の原料として使用するための廃食油であり、廃棄物として処分するわけではないので、産業廃棄物収集運搬ならびに中間処理の許可証は必要ありません。 また、当然ではありますが、自社内で発生した廃食油を燃料化する際にも必要はありません。

「廃食油を廃棄物として取扱う場合」

1.産業廃棄物
排出事業者から処分料金を頂き、収集運搬する際には産業廃棄物収集運搬許可の取得およびマニフェスト伝票の発行等、廃棄物処理法上の諸手続きが必要です。
@ 排出される廃食油に関し、各社と産業廃棄物収集運搬業者との間において、産業廃棄物収集運搬に伴う委託契約を締結します。
A廃食油の回収の都度、各排出事業者に事業者産業廃棄物管理表(マニフェスト)を作成します。

2.一般廃棄物
一般廃棄物の場合は、市町村の間で、一般廃棄物収集運搬及び処分についての委託契約を受ける必要があります。又、近隣市町村からの廃油の搬入についても近隣市町村との事前の協議が必要になるものと思われます。

■地方税法(軽油引取税)
<税概要>
軽油引取税は、道路を使用する車両の燃料である軽油の購入に課される税であり、道路の建設、補修など道路整備に要する費用に充てられる目的税です。
<納税義務者等>
元売業者・特約業者から現実の納入を伴う軽油の引き取り(購入)を行った者が、元売業者・特約業者を通じて都道府県に納めます。 ただし、この税金は軽油の代金に含まれており、最終的には軽油の消費者が負担することとなります。
※元売業者:軽油の製造業者、輸入業者、販売業者で総務大臣が指定したもの
※特約業者:元売業者と契約して軽油その他の石油製品を販売するもので、都道府県の条例により指定されたもの
<軽油の製造等について>
製造等承認を受ける義務 元売業者、特約業者、石油製品販売業者、軽油製造業者及び自動車の保有者は
@軽油と軽油以外の炭化水素油を混和するとき
A軽油を製造するとき
B炭化水素油を自動車の内燃機関の燃料として譲渡するとき
C燃料炭化水素油(承認を受けて譲渡された
Bの燃料炭化水素油を除く
を自動車の内燃機関の燃料として消費する場合においては、都道府県知事の承認を受けなければならない。承認を受けずにこれらの行為をすると製造、譲渡又は消費した数量すべてに軽油引取税が課せられる。

※ 混和軽油に対する販売店課税 軽油に軽油以外の炭化水素油を混和した燃料を販売、若しくは軽油以外の炭化水素油と軽油以外の炭化水素油を混和して製造した軽油を販売した場合には販売店が軽油引取税の納税義務者となる。

※ 燃料炭化水素油に対する販売店課税 燃料炭化水素油を自動車の内燃機関として販売した場合には販売店が軽油引取税の納税義務者となる。

※ 炭化水素油に対する販売店課税 炭化水素油を自動車の内燃機関として使用した場合にはその使用者が軽油引取税の納税義務者となる。

軽油引取税(バイオディーゼル燃料100%での使用については課税されません)
○植物油や廃食油などの油脂を原料として製造されるいわゆるバイオディーゼルを販売(消費)すると、軽油引取税の課税対象となることがあります。 (地方税法第700条の3、第700条の4)

○バイオディーゼル燃料を軽油等と混和したり、自動車の燃料として販売(消費)したりするときは、あらかじめそれらを行なう場所(自動車の燃料として消費する場合は、自動車の主たる定置場)の所在地の都道府県知事から承認を受ける必要があります。
なお、平成19年3月末から、揮発油等の品質の確保等に関する法律により、軽油にバイオディーゼル燃料を混合した場合の条件(軽油へのバイオディーゼル燃料混合上限5%等)が定められ、これに適合しない物を自動車の燃料用の軽油として販売してはならないとされています。
(地方税法第700条の22の2)

■消防法
バイオディーゼル燃料は、引火性の液体(第4類)ですが、引火点が70℃以上200℃未満であることから第3類石油類に該当いたします。
バイオディーゼル燃料 →第4類(引火性液体)第3石油類(非水溶性)
廃食油で引火点が250℃未満のものは第4類動植物油類に該当します。
<指定数量>
危険物は指定数量により保管基準等が異なります。また、指定数量は種別により異なります。
BDF(第 4 類第 3 石油類)の指定数量は 2,000 g
廃食油(第 4 類動植物油類)の指定数量は 10,000 g
エタノール(第 4 類アルコール類)の指定数量は 400 g

<指定数量計算方法>
指定数量の倍数を算定するには、貯蔵し又は取り扱う数量をその危険物の指定数量で除して算定します。 また、品名を異にする複数の危険物を同一の保管場所で貯蔵し、又は取り扱う場合は、危険物の数量をそれぞれの危険物の指定数量で除した値を加えた数値が指定数量の倍数となります。
Aの貯蔵量/Aの指定数量+Bの貯蔵量/Bの指定数量・・・=倍数

指定数量による貯蔵量
バイオディーゼル燃料400g以上2,000 g未満、廃食油:2,000 g以上、10,000 g未満)については、少量危険物扱いとなります。
※貯蔵又は取り扱うとき、又は設備を変更する場合は事前に所轄の消防署へ「少量危険物、指定可燃物貯蔵取扱届出書」の届出が必要 
・少量危険物(バイオディーゼル燃料:400 g未満、廃食油 2,000 g未満)の場合は市町村条例に基づく設備基準が適用されます。
・乙4種危険物取扱者 は、貯蔵取扱う全ての危険物におけるトータルの指定数量が 1 未満であれば必要ありません。(少量危険物の貯蔵取扱いの場合は不要)
<その他>
・鋼板製の簡易な物置(下記写真)での貯蔵は、屋外貯蔵の扱いとなります。
・ドラム缶は1本あたり 200 gの貯蔵能力があることとなり、2本のドラム缶を設置するとドラム缶が満タンでなくとも 400 gの貯蔵となり、バイオディーゼル燃料の場合は指定数量の5分の1以上の貯蔵となります。
・バイオディーゼル燃料の運搬には、その量にかかわらず消防法に定められた技術上の基準に則って運搬しなければなりません。

■道路運送車両法
廃食油原料の燃料を使用する公道走行車両の車検記載事項の届け出が必要です。車検証の備考覧に「廃食油併用」と記載してもらうため陸運局に届出が必要です。この申請に当っては関係申請書類及び、使用するバイオディーゼル燃料の性状が「揮発油等の品質確保に関する法律」第17条の7、第17条の9 軽油規格の強制規格に適合していることが判断できる分析表の添付が必要です。

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